
100年に一度といわれる厳しい不況に直面しているマーケットの状況を考えれば、エリアリンクは、大変な激流をくぐり抜け、しっかりと岸にたどり着けたと、そう現在を表現してよいと思います。
ただ、当社が経営面においていかに安定した実績を維持しているといっても、もちろん周囲の状況を対岸の火事と見るべきではないと自戒しています。油断すれば、いかなる企業もいつ景気の波に足元をすくわれるかわからない時代です。
私は、そんな動乱期のいまだからこそ、もう一段上にある山に登り、財務を含めた経営体質の強化を徹底することが大切であると気持ちを引き締めています。
消費者の間には、深刻な不況の影響を受けた節約志向が高まっており、ムダなモノは買わない傾向が強まると予想しています。今後はさらにデフレが進行する可能性もあります。
したがって世の中の状況がそう簡単に好転するとは考えられませんし、むしろ好転しない前提で予測を立てるのが賢明と考えます。仮に政府の景気対策が実施されても、マーケットが簡単に好況に転じるとは考えにくく、現在の経済情勢はこのまま長期化すると見てほぼ間違いないでしょう。
当社も長期の景気停滞を念頭に入れた経営の舵取りが必要となります。いまは拡大路線をとるのではなく、経営体質の強化を図り、足元固めに専念するチャンスであると前向きに捉えています。
そこで今年度は商品やサービスの向上はもちろん、人材教育からシステム、マーケティング、財務体質の強化まで経営基盤を整え、確実に利益を上げられる体制づくりを優先したいと考えています。
今期の営業戦略においては、出店ありきの拡大路線ではなく一つひとつの物件をじっくり見定めて整理し、ニーズに合った柔軟なプランづくりに注力していきます。それには、よりコスト効率に配慮した価格での物件仕入れと、ご利用されるお客さまへの「よりお求めやすく、清潔で使いやすい」物件の充実が欠かせません。
今後はそのためのフォローをさらに徹底し、安定した運用を目指します。また、それらを実現していくためのきめ細かな社員教育や組織づくりにも綿密な計画で臨み、よりコスト意識の高い企業として堅実性を上げてまいります。
企業としてのこれらの進化を通して顧客満足度はもちろん、会社に対する社員の満足度も高めることで、社会に対する貢献の質を上げていく所存です。
エリアリンクが展開するストック型ビジネスは、空室物件や遊休物件、老朽化物件などを市場ニーズにあった「ストック型空間」として運用する新たなビジネスモデルです。当社の事業は、堅実な展開を行っていけば着実に成功が見込める点と、それを可能にする十分なマーケット情報の確保が大きな強みだと自負しています。
おかげさまで当社は、さまざまな面から経営体質の強化を図ってきたことで、キャッシュフローもプラスとなりバランスのよい状態を維持しています。経常利益も年々増加しており、無借金経営という目標も現実味を帯びてきました。いま主力のストレージ事業は、お客さまが3万人以上、それに関わるオーナーさまも1000人以上という安定した実績を上げています。
今後のエリアリンクはこれまで申し上げてきた戦略を基本に、新たなエリアリンクとして「第二の創業」をテーマに邁進してまいります。ストックビジネスのさらなる進化へ向けて挑む当社をこれからもよろしくお願いいたします。
エリアリンク株式会社
代表取締役 林 尚道