今後の具体策 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.71  2005年 11月号

今後の具体策

● 来年は好景気、しかし・・・

 今回は、来年のことについてお話しします。

 全部とはいいませんが、株価も順調で、不動産も一気にあがりすぎて心配な面もありますが、かなり軌道にのってきているといえます。株が牽引役となり、好景気と、日本の国民が投資に対して目覚める年、貯蓄の国から投資の国へなっていく年ではないかと思います。

 ただ、私が危惧していることは、景気がいいときこそ次の時代の手を打つべきだということです。

 2006年はあくまでも、好景気の中で次の手を打ち尽くして、次の2007年に備える年と考えています。不動産に関しては、物件がなくなる感がしています。景気の牽引の中で、いままでは動いていなかった一部物件に動きがでてきたり、物がなくなるということがおこりうると考えています。

 どちらかというと、不動産のマーケットよりも株のマーケットが世間的にはクローズアップされていますが、その中でも不動産への流れはでてきています。ファンドにしても、今後は二極化すると思います。基本的には大手や運用力・資金力・過去の含み益の多いファンドは非常に順調ですが、まだ力が蓄えきれないところは厳しい局面もあると思っています。

 業界自体も大きく変化します。当然、賃貸管理業・不動産業界のあり方は、2006年がひとつの節目になると思います。極端に不動産が下がるわけではなく、上がらなくなったり物がなくなってきます。それでも無理を重ねなければいけない会社が、無理をして高いものを買っていくと大変な命取りになっていくと思います。

 その中で我々は何をするべきかというと、今までの売ったり買ったりの世界から、もう一度サブリース・新しい貸し方等と、抜本的に形を変えるべき年になると思います。

 新しい貸し方・新しい商品等、当社も色々な商品をやってきたおかげで方向転換できています。当社も規模が大きくなった中で、船でいえばモーターボートから次の大きな船に乗り換えたところですが、それでも今の時代は、船自体が大きくなってもモーターボートのように機転をきかせて方向転換をしていかなければならない時代であることも確かです。

 今はちょうど来年や再来年の準備段階で、それは新しいビジネスの準備かもしれないし、賃貸の新しい分野かもしれません。特徴のない会社は厳しいといえますから、これに特化している、これに関してはオンリーワン、これは得意ですという売り方がないと厳しいといえます。

 今の時代、自分達の会社だったらこういうことができるとか、こういうことに特化できるということを期初に確認して、一年間死に物狂いで実施する時期がきていると思います。今後、集客力が弱まる・物件が余る・管理手数料が減る、それらに対して何をやるかを明確に決めておき、数字に対して思いきり走って、2007年に備えるという節目の年になると思います。

 世の中が株景気等で好調だと人は浮き足立ちます。そんないい時こそ次の年に備える必要があります。スピードの速い中で事が進んでいきますから、今回の準備は相当周到にやっておかないと、この先伸びる伸びないに大きく関わってくる気がします。あらゆる業態・物が転換期を迎えている時ですが特に不動産業・管理業は非常に重要な転換期がきていると思います。私の感性での話ですが、それに関して準備ができるのは2006年であり、2007、8年でやるのと2006年でやるのではかなり大きな差がでてくるはずで、非常に重要な事だと思います。

 来年は、2007年以降の準備の年という位置づけで今までの何倍も働く気持ちで働かなければいけないと思います。ある意味踊り場的な年でもあるという捉え方をしてもいいし、林があんなことを言っていたなだけではなく「とりあえずやってみよう」という風に転換することをお勧めしたいと思います。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道