強烈な願望 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.120  2009年 12月号

強烈な願望

   今回は、「強烈な願望」というテーマでお話します。

    この2年間、いろいろと経験してきた事は非常に勉強になりましたが、同時に良い言い方をすれば手堅い、悪い言い方をすれば守りに入っていたという感覚を受けられるかもしれません。上場しているとどうしてもなるべく安定した会社にしようと、お利口さんになってしまっている自分がいたなと思います。

   京セラの稲盛和夫氏が書いた「生き方」という本の中に『強烈な願望』という内容があり、頭をガツンと叩かれたような衝撃を受けました。人がこの世に生まれて、やれるだけの事はやってみたらいいじゃないか、理屈ではないのだと、今改めて思っています。

  昔30年くらい前は、24時間営業ではないコンビニエンスストアが町にポツポツとあったものが、今では至るところに出店しています。当社が扱っているセルフストレージ事業はコンビニと同じように、将来当たり前に見かけるものになっていくと思っております。アメリカでは電話帳にもセルフストレージの欄があるくらい日常的に使われています。日本でもほとんどの人が使う商品になっていくと確信しています。

   私はこの事業でただ日本一を守るのでなく、断トツの日本一になる為には、この20年以内に100万室作るという数字を上げたいと思います。計算から考えると、1年で1万室増えても100年かかるじゃないかと諦める人が多いかも知れませんが、私は違うと思っています。絶対やるんだと、何がなんでもやるんだという大きな決意と強烈な願望を持つことによって、社員の勢い・アイデア・人の出会いなど、全てが変わっていくと思っています。

  これでいいや、ほどほどだろうと思った瞬間に全てが終わると思います。ふと考えると、私は若い時から一番、二番を競うのが嫌で、断トツになりたいという生き方をしてきました。この歳になって改めてのその意識が出てきました。お陰様で当社も業績が回復して、これから自信を持って事業を進められると思っています。このセルフストレージ事業が、お客様・オーナー様を含め日本にとっても本当に求められる商品だと思っていますし、便利で使いやすい商品として認知され、全国の人に喜んで頂きたいと思っております。そして店舗数も商品力もサービスも、断トツにならないと駄目だと思います。

   なぜか今の気持ちは、自分が社会に出た時の決意に似ています。そして、新卒から入った会社を辞めた時、「空って青いんだ」と感じた、空の色も見ないくらい頑張った後、別社会に出た時の気持にも近い印象があり、自分の中の変化を感じています。我々はまだまだこれからですが、この強烈な願望をどうやって成し遂げるのか、是非見届けて頂きたいと思います。

   株主様をはじめ、関係者の皆様にご迷惑やご心配をおかけしながらやってまいりましたが、今後もより健全な財務体質を維持しながら、無茶な冒険をするのではなく、堅実な経営で成長する方法にて邁進していきたいと思っております。不動の精神でやり遂げたいと思っておりますので、是非応援を宜しくお願い致します。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道