無借金化・無リース化 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.124  2010年 04月号

無借金化・無リース化

   今回は「無借金化・無リース化」というテーマでお話します。

  一昨年末の借入金返済のリスケジュールに続き、今回リファイナンスをすることが出来ました。これは金融機関のご協力の賜物であり、また一年間でこの実績が残せたことを誇りに思っております。ストレージ事業の伸びとストック経営の手堅さが貢献し、二年前に240億円あった借入金が100億円を切るまでになり、年間10億円以上のリース返済を行い、その上で毎月のフリーキャッシュフローがプラスになって来ました。

 私の試算ですが、今後は元本返済を20億円程度行い、リース返済も二年程でほぼ終わって行くとすると、ここ三年のうちで実質、無借金化と無リース化が出来ると思っています。なぜこの様な方向で進めているのかと言いますと、今、会社への一番のリスクは金利が上がることだと思っているからです。海外の例にもあるように、日本でも今後貨幣価値が下がり、金利上昇が起こる可能性は無いとは言えないと思います。無借金化が一番のリスクヘッジとなりますので、この数年で準備をしておかないと、いざ起きた時には間に合わなくなります。より安全な方法を取っておいた方が良いと思っています。

  また、今後、無借金・無リース化を進めることが出来る理由として、ストレージ事業を借上げ型から受注型へ切り替えたことが挙げられます。オーナー様に投資して頂くことによって、新規出店において借り入れやリースを組む必要が無いからです。

  今まで問題だったことは、会社を大きくしようとして行く中で、社員が指示で動く受身的な会社になっていたことです。企業体質を変える為に、一年前よりあらゆる意識改革と実践勉強会を行い、昨年の後半から徐々に結果が出始めて来ました。今では各自が責任感を持って仕事をし、嬉しいことに、その責任を持っていることが楽しいという会話も出て来ています。

  今回の一番のターニングポイントは、金融機関のリスケジュールが出来たことに安心せず、改革を徹底的に一年間やって来られたことです。私がよく例えて言うことですが、激流を泳いで対岸にたどり着くと人はほっとしたいと思いますが、その時鉄砲水でも来たら一気に終わってしまいます。ですから苦しいけれど丘の上まで登りきらなければいけません。ただし、ただ助かっただけでは駄目で、そこから基礎作りを行い、次に備えることが必要だと思います。そういった意味では、この一年で激流から丘の上まで登りきりつつあるところまで来ていると思います。

   私共はミッションとして、2030年に100万室のストレージ会社、お客様満足No.1、社員満足No.1を掲げています。この3つのミッションを重要視しながら、新時代に向けた経営を始めているというところです。少しでもご参考になればと思います。

   また、この時代を読むの感想を毎月各方面から頂戴しており、いつもいつも感謝しております。少しでもお役に立っていることがあるのかと実感することができ、励みとなっています。今後も何か感じたことを、一行でも結構ですからFAXやメールで送って頂けると幸いに思います。今後とも宜しくお願い致します。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道