真の「少数精鋭」を目指す - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.182  2015年 02月号

真の「少数精鋭」を目指す

 今回は「真の『少数精鋭』を目指す」というテーマでお話しいたします。
 私たちは「給料が高く」「休みが多く」「残業が少ない」会社を目指しています。その実現には全ての従業員が最大限の能力を発揮する「少数精鋭」の組織を作る必要があります。2010年以降、少ない人数で成り立つ仕組み作りや人材教育に力を入れてきたものの、まだまだ「少数精鋭」というよりは、当社の商品力や企画力に依存した「少人数」の組織であると思っています。
 2015年12月期は、パーヘッド利益(1人当たりの経常利益)2千万円という高い目標を掲げ、人材教育では、独立採算制を本格導入したことで経営感覚を持つ責任者を育てることに注力していきます。
昨年開設した拠点も含め、現在、9拠点までオフィス・営業所を増やし、責任者には「東京オフィス株式会社」「大阪オフィス株式会社」のような1つの独立した企業のように自分の部署をマネジメントしてもらっています。
 責任者と接する中で、最近、顕著に感じるのは、社内、社外問わず、他の人を使う能力が不可欠であるということです。1人で何人分も働くとなると、どうしても労働集約型になり、長時間労働が常態化します。社内外の人に上手に働いて貰って、1人で何人分もの仕事ができるような人材が増えれば、真の少数精鋭な組織になっていくと考えています。また誤解されやすい点ですが、「人を使う」という言葉はただ単に命令して動かすことではなく、常に自分の部下や、取引先の方々を思い、どうしたら気持ちよく、やる気を持って仕事をしてくれるかを継続的に考えることです。若い人達にはその点をきちんと理解してもらえるように努めています。
 そして全ての従業員がより効率よく働き、最大限の能力を発揮するには私の長年の仕事術を仕組化した「エリアリンクマスター」の実践がベースになると考えています。「エリアリンクマスター」は決められたツールを使用し、未来のために先手を打った対策を講じていくための実践トレーニングです。更に責任者には、より中長期的なビジョンを描く「未来ノート」をつけることを習慣づけており、将来を見据えた仕事への着手を奨励しています。仕事とは、結論を出して、実行するというプロセスを地道に何度も繰り返して進むものです。このプロセスを「エリアリンクマスター」や「未来ノート」を通じて自分の中で習慣化し、先回りの仕事をして、最短距離で最大の成果を出せる集団になっていってほしいと思っています。
 また今年は「チャレンジ」というテーマを伝えています。仕事も人生も充実したものにしたいと願う人は多いと思いますが、どんな分野でも成功とは地道な努力の先にあるものです。忍耐や我慢や努力の代償こそが「ご褒美」なのです。
歳をとった人はよく伸びしろが少ないと言われますが、それは、今の状況や過去の体験、実績にとらわれた考え方をしていて、新たな努力や挑戦を諦めているからでしょう。例えば、身近な例だと、貯金も今日から始めるのと、10年後に始めるのでは、大きな差が出てきます。自分を変えられるのは自分しかいません。若い従業員には、エリアリンクマスターの考え方を応用して、早いうちから先回りをした努力や挑戦を積み重ね、失敗を恐れずに自分自身を磨いていってほしいと思います。
今回お伝えしたように、少数精鋭の企業を目指して様々な角度から従業員教育を行っていますが、同時に、全員が仕事も私生活も充実した素晴らしい人生を送って欲しいと願っています。そのためには、それぞれが先回りをして地道な努力や忍耐を厭わない姿勢を大切にして欲しいと感じています。私の心には「心が行動となり、行動が習癖となり、習癖が品性となり、品性が運命を決める」という言葉が常にあります。私自身も地道な努力の継続で運命を切り拓き、より豊かな人生を実現して、若い人たちに示していきたいと考えています。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道