エリアリンク成長の礎 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.189  2015年 09月号

エリアリンク成長の礎

今回は「エリアリンク、成長の礎」というテーマでお話しいたします。
リーマンショック後の厳しい経営状況の時代を経て、本当に良い会社を作りたいと思うようになりました。そのなかでエリアリンクのあるべき姿を考え、「社員と家族が幸せになる会社」「休みが多く、給料が高く、残業が少ない会社」という理想像を掲げ、日夜、経営に取り組んでいます。そして、この理想像を実現するため、様々な取り組みを実践しています。実践に当たって、私が大切にしているのは、第一に「“普通の人”が活躍できる仕組み」、第二に「コミュニケーションの強化」という点です。
 第一の「“普通の人”が活躍できる仕組み」としては、エリアリンクマスター制度、目的明確ワープ化シートなどが挙げられます。
 まずエリアリンクマスターについては、これは私が若いころから実践してきた仕事術を仕組み化したものです。実力をつけるには努力が必要だというのは定説ですが、報われない努力であれば疲弊するだけというのも事実です。エリアリンクマスターの優れた点は、誰もが地道に続ければ、自ずと前倒しで仕事をする姿勢が身に付き、しっかりと成長を遂げられるという点だと思っています。2010年頃、実際に社内に導入した時期には「効果を今一つ感じられない」「面倒だ」など様々な意見がありました。しかし、今では「ないと困る」「積極的にやっている」「仕事の質があがった」という従業員が多くなり、きちんと効用を伴ってこの仕組みが浸透してきています。全社をあげて取り組んでおり、新しく入った従業員であってもエリアリンクマスターを覚え、活用する体制を整えています。
 更にこの夏からは目的明確ワープ化シートという仕組みも導入しました。これは従業員一人一人が業務の真の目的を明確にし、毎月、自主的に目的の達成に向けたアクションを考え、実践していくためのものです。例えば、「お客様にお茶を出す」という業務では、「お茶を淹れる」のが目的ではなく「感動するおもてなしで当社のファンになっていただく」のが真の目的だといえます。そして、毎月、真の目的を達成するために自ら必要なことを考え、実践していくのです。この取り組みで「初めて仕事の目的を意識した」、「何も考えずに仕事をしていたことに気付いた」という声が多く聞かれ、全員が考える組織に変貌するための大きな手応えを感じています。
 第二の「コミュニケーションの強化」については、今年3月にオープンした熱海の研修所兼保養所「Re:熱海」での泊まり込み研修や親和会、社員旅行などを通じて実践しています。
 今、特に重要視しているのは泊まり込み研修です。これはリクルート社が急成長した時代、リクルートの真髄とも言われていた泊まり込み研修を参考にしたもので、参加者それぞれが部署の将来像についてとことん話し合う場を設けています。昼過ぎから始めても、部署によっては終わるのが24時を超えることもあり、責任者もメンバーも全員でディスカッションを行います。業務中にそれだけの時間を割いて真剣に話し合う機会は限られますので、今後、ディスカッションの進め方や開催の頻度など、進化させていく予定ですが、部署の一体感の強化や意見を言い合える雰囲気作りには一役買っていると手応えを感じています。
 他にも現在進行形で進めている取り組みはご紹介しきれないほどありますが、どの取り組みも「“普通の人”が活躍できる仕組み」、「コミュニケーションの強化」という点をベースに実践できる策を考えたものです。一見、矛盾する「休みが多く、給料が高く、残業が少ない会社」を実現することは、簡単なことではなく、全員で徹底的な効率化を図ってこそ初めて叶うと思っています。話のうまさや要領の良さではなく、日々の努力や鍛練があってこそ、“普通の人”でも“一流の人”、“仕事ができる人”、“成功している人”になれることでしょう。今後も従業員それぞれが才能を開花させ、“普通の人”が大いに活躍できるような環境作りを、エリアリンク流の様々な取り組みを通じて実現していきたいと思います。そして、これらの取り組みがエリアリンクの成長の礎になっていくと確信しています。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道