2:6:2の法則 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.216  2017年 12月号

2:6:2の法則

今回は、人材の上位2割に努力を注ぎ込むべきと説いたパレートの法則の派生ともいわれる、「2:6:2の法則」をテーマにしてお話しいたします。
 「2:6:2の法則」は、別名「働きアリの法則」とも呼ばれています。働きアリは、2割が良く働き、6割が普通に働き、2割が全く働かない状態になるとされ、これは人間の実社会にも当てはまると言われます。私は、この考え方をベースに、社員の数を増やしていくことは得策ではない、と常日頃考えています。社員が多くなると、社員の名前も覚えられず、顔も見えなくなり、社員の家族も分からなくなります。また、組織を維持するための業務が非常に増えていくということを、他社を拝見しても実感します。経営的には、非効率であると考えており、エリアリンクは少人数で経営していく方法をずっと追及しているのです。
 当社には、正社員の構成を、「2:6:2の法則」に当てはめた場合、全ての社員が、この2割のよく働く(結果を出す)社員であるべき、という考え方があります。これはあくまでも正社員はマネジメントができる、つまり外注先を含め人とモノを動かすことによって結果を出せる人であるべき、ということを意味しています。
 私は恐竜が絶滅し、哺乳類が生き残った理由は適応力があったからこそだ、という例え話をよくします。歴史上において、適応力が低いと変化に耐えられなくなるということは歴然と証明されています。会社も同じで、売上・利益の大小ではなく、正社員数が多くなっていくと適応力が低くなり、何か問題が起きた場合に対処すること、変化に適応することが厳しくなっていきます。最近の大手企業における不祥事は、その典型ではないでしょうか。
 当社では、マネジメントができる人たちを「エリアリンカー」と名付け、どこにいても仕事ができる環境を整え、かつ給与水準を高くし、休みも多くする施策を実践しています。今では、毎週金曜日はマイワークデーとして、会社に出勤することなく、1人で考える等普段とは違った仕事のスタイルで成果に繋げることができる社員が増え始めています。極端な話、仕事は仕事をすること自体が目的なのではなく、様々な結果に繋げることが目的であるはずです。この考え方を徹底的に教育・浸透させるとともに、様々な仕組みを活用することで、まだまだとはいえ、少人数での経営が実現できつつあります。そういう意味で、ほかに類を見ない会社を創っていると思っています。将来的には、他社の皆さんにも、少ない社員数でも様々なことができること、また本当の意味での働き方改革ができることを広め、さらに言えば人生を成功さぜる方法についても、真剣に教えていきたいと考えています。私たちは未来型理想企業塾として、他社に対してノウハウをお教えすることも行っていますが、経営はやはり仕組みが大事です。極端にいえば、当社は様々な仕組みで成り立っている会社と言ってもよいかもしれません。また様々な仕組みを生み出し、教える学校と言い換えることもできるでしょう。
 私は、日本の社会がそのような感覚を身につけることができれば、日本人の能力は今の3倍にも4倍にもなっていくと思います。そのためには、やはり本当の意味で能力を発揮させる仕組みが必要です。当社は、少人数での成長を志向し、様々な仕組みを活用していくことで、世界のどこにもない素晴らしい会社になれると確信しています。皆さんのお手本になるエリアリンクを目指し、そして、当社の仕組みにも関心を持っていただくよう精進してまいりますので、どうぞご期待ください。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道