VOL.313 2025年 9月号
今回は「日本の企業は世界を目指すべき」というテーマでお話ししたいと思います。
私は日本の企業には、もっと世界に進出できる力が秘められていると思っています。以前の「時代を読む」でも触れましたが、日本のものづくりの特徴である正確さやきめ細かさは、単なる技術力の高さだけでは語れません。それを求める日本人の気質が、技術を発展させてきたともいえるのではないでしょうか。
たとえば、日本のセブンイレブンは、当時アメリカのサウスランド社(現セブンイレブン・インク社)と提携し、日本で1号店を出店しました。その後、経営危機に陥ったセブンイレブン・インク社を買い取り、完全子会社化し、この危機を乗り切ったという経緯があります。結果的に、世界のセブンイレブンは日本型に近づきつつあると感じています。これは、人気商品を戦略的に配置し、そこにさまざまなサービスを加えていくという日本独自のやり方が、国境を超えて顧客ニーズに応えており、顧客支持を得ているからです。この成功は、お客様の声を聞き、感動を与えるという、日本独自のきめ細かな分析・サービスと気配りがあったからだと私は考えています。お客様に寄り添う丁寧さが、日本の企業を育ててきたのです。
当社の例を挙げると、お客様からお電話でトランクルームの申し込みについてご相談いただいた際には、収納物を詳しくお聞きし、物に合わせて最適なトランクルームのサイズをご提案しています。お客様が考えているサイズより小さなトランクルームで十分なケースも少なくないからです。当社は、お客様一人ひとりのニーズをしっかりとお聞きし、お客様と真摯に向き合うことを大切にしているのです。
このような気遣いを前提とするサービス提供の背景には、やはり日本人にそれを求める気質があることも大きいと思います。海外のストレージ事業では、お客様一人ひとりのニーズに合わせたきめ細やかな対応は、まだ主流ではありません。アメリカ発祥のトランクルームに日本の強みを組み込むことで、世界で最も優れたビジネスモデルになると私は確信しています。
急激な少子化や様々な政策などで否定的な報道が多いですが、私はこの素晴らしい日本という国が、今後世界の中心になるのではないかと大きな期待を寄せています。日本人は不必要に自身を卑下することなく、日本の良さをもっと理解し、世界へ羽ばたくべきです。近い将来、世界で活躍する日本企業や日本人が増えていくことを強く願い、その中で当社も日本独自のサービスをもって飛躍することが、私の今の大きな夢です。
その昔、日本は莫大な黄金を産み出す国として、ヨーロッパを中心に「黄金の国ジパング」と称されていました。私は、まさにそのような日本の時代が再びやってくると信じています。私たちは今、その時代の変わり目にいると感じています。この変化の時だからこそ、明るい未来を描いていただきたいと思っています。
今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立ちましたら幸いです。