これからの方向性 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

  1. HOME
  2. >
  3. 時代を読む

VOL.118  2009年 10月号

これからの方向性

   今回は「これからの方向性」というテーマでお話します。

    日本の人口が減少してきている環境において、経済がそんなに大きくは伸びない中での経営は、非常に考えて進めて行かなければいけないと思います。これまでは公共投資を含め、無駄な事もどんどんやってきたことで経済が成り立ってきた時代でした。しかし2009年からは、ある意味ターニングポイントだと思いますが、無駄な事をしないでもやって行ける経済であるべきだし、世の中に必要なものが残る時代に変化して行く年になると思います。

  当社は不動産の有効活用ビジネスを行っておりますが、最近はもうあまりお金を使いたくない・借金をしたくない、というオーナー様が増えています。ただ、現状、ビルの空室は増えていますし、土地も活用しないまま持っておくと維持・管理にお金が掛かり、資産ではなく借金になってしまいます。そういう中でお客様が満足される方法として、今後マーケットが広がる見込みのあるストレージを当社はご提案しております。  

   人口が減っていく中、アパートを建てても現状飽和状態であり、長期保証というのがだんだん難しくなってきていると思います。ストレージ事業に関しては、欧米が先進していて、アジアでは香港・シンガポールがビジネスとして確立していますが、日本においてはこれから成長して行く事業です。当社はストレージ事業日本一を目指していますが、むやみに数を増やすのではなく、お客様に投資して頂く額も1千万から2千万円と極端に大きな額では無い中で、投資利回り20%近くを提供しながら、減価償却など税務上もメリットのあるストレージをご提案し、安心できる商品として長期借り上げをしております。

  また、投資を全くしたくないという土地のオーナー様には、創業当初から始めていた貸地バンクシステムという、土地を貸したいオーナー様と借りたいお客様のマッチング事業を行っております。リスクの少ない商品として、今後この2つの事業を拡大して行く予定です。

  私は経済が縮小傾向にある今だからこそ、お客様に必要なものは何なのかということを考えるべきだと思います。当社は、「世の中に 便利さと 楽しさと 感動を提供する」という企業理念ですが、本当に便利で、楽しんで頂いて、感動を与えられる商品・サービスの追及を、今後も続けて行きたいと思っております。

   松下 幸之助 氏が過去に「景気よし、不景気またよし」という言葉を残していますが、不況だからこそ知恵を絞り、思いをめぐらせ、それを具現化する方法を模索し、また好景気の時には見落としがちな問題点に気づき、経営を見直すチャンスとなるでしょう。

  今後、二番底という状況が来るかも知れませんが、第二波がやって来たとしても乗り切れる経営を、今、経営者が真剣に考えるべきだと思います。また一時的に不動産や株価が上がることがあるかも知れませんが、ずっと続くとは思えませんし、逆に第二波があると思って手を打って行った方が良いと思います。こういう時期だからこそ、学べる事・教えて頂ける事が沢山あると思います。本当に一番基礎となるものは、この厳しい状況の中で作り上げたものだと思いますし、また、それが必ず未来の礎となって本物になるものと信じております。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道