鬼の営業軍団の復活 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.119  2009年 11月号

鬼の営業軍団の復活

   今回は、「鬼の営業軍団の復活」というテーマでお話します。

   不景気の時代に入ると、営業に強い会社が生き残ると一般的に言われています。営業というと、どうしても数字さえ上げればいいと勘違いされる事もあります。しかし、営業マンが、お客様の本当にお役に立つ事、必要な事を伝える事が出来てお客様に喜んで頂ける。その結果、業績がついてくるものだと私は思います。

   私自身、20代から30代にかけて「鬼」と呼ばれる様な厳しい営業をやって来ました。もう皆が諦める案件ばかりをやって、月28件の契約をとった事もありました。その当時の部下や社員達は、会社に来るのも嫌だったり、私に追いかけられる夢を見たりしたそうですが、ほとんどの社員が辞めませんでした。

  彼ら・彼女達はよく泣いていましたが、その涙は「ここまでやったのにダメだった」という悔し涙であり、一生懸命やった人に起こる現象だと思います。そして反省してまた強くなっていったのだと思うのです。大きなハードルを越えた経験を持つ事が、その人の後の財産になっていると私は思っています。

   まず、私が何も知らない社員達にさせた事は、お客様との関係を作る事でした。毎日、各地域のオーナー様をまわって看板を立てさせてもらう事だけが仕事でした。私は、ただ飛び込んで営業する事はいいと思っていませんでしたので、看板料を払う側になってオーナー様との関係を作っていきました。また、御用聞き伝票というものを作り、朝4時から畑仕事を手伝ったり、病院の送り迎えをしたり、お客様が欲するあらゆる事をしてきました。非常に大変でしたが、そこで人間関係を作れたところから大きな受注や管理がとれていました。

  私は、営業に向く・向かないということはなく、一生懸命やり切り、お客様に喜んで頂ける事を実感出来た時に、人は目覚めるのだと思います。その当時部下であった社員の方が、今も大変活躍しています。結果が出る喜びとひとつの財産を残す事が出来、あの時の苦労があるから今の苦労なんてへっちゃらだと思ってくれる事だけで、私は十分だと思っています。

   当社は累積型のビジネスでついつい安心しがちな業態ですが、これからは、お客様を最高に喜ばせる事が出来る会社を作り上げないといけないと思っています。私は初回が全てだと思います。初めて会った時に相手がどんな状況にあるのか、また、どんな事を望むのかを見抜いて提案出来る集中力が必要だと思います。

  営業マンに関しては、新卒から中堅まで横並びで、受注や法人営業の仕方、業者さんとの付き合い方や地域のオーナー様のフォローの仕方等、きめ細かに教えてあげて結果を出させてあげたいと思っています。そういう中で、結果が出た事に関しては成功事例を作りたいと思います。もう一度若い社員達に、人に対する思いやりや御用聞きの精神、また本当の意味での営業の素晴らしさを教えてあげたいと思っています。

  上手く活用されていないビル、土地はたくさんあります。非住居系のレンタル収納事業は、未来のある伸びるマーケットだと思っていますし、そういう点では自信を持ってお客様に提案出来、結果的に喜んで頂けると思います。

   「鬼の営業軍団」という仰々しいタイトルですが、むやみやたらに危険を冒すということではなく、輝きのある営業マン達がお客様を担当し、また、その担当がいるからこの会社を愛して貰えるという様な、お互いの人間関係がどんどん高まる会社に仕上げていきたいと思っています。私が昔に戻り、当社の営業マンを指導し、結果をお見せ出来ると思います。是非期待して下さい。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道