基本・基礎・根本 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.125  2010年 05月号

基本・基礎・根本

   今回は「基本・基礎・根本」というテーマでお話します。  

   当社は、財務的な大きな山は乗り越えて来ました。今、一番重要だと考えていることは社員教育だと思います。今までのエリアリンクは例えて言うと、2階建・3階建の建物を建てるには良い基礎だと思いますが、現実はそれでは駄目だと感じています。  

   私どもは、2030年に100万室のストレージ運用会社になるという壮大なミッションを掲げています。言うなれば、高層ビルを建てる為の基礎作りの時期に入っています。これは生半可な気持ちではやり遂げられないミッションです。

  その為に基本に戻り、環境整備が必要だと思っています。もう一度社員に、清掃・挨拶・お客様への考え方を徹底して自ら教えていきたいと思っています。基本が出来ていないと、最後は砂上の楼閣になっていくだろうと思います。

   私が若手社員の頃、売れない物件があれば毎日清掃に行っていました。清掃はただすればいいというものではありません。人を迎え入れるという、言葉では表せない気持ちが大切だと思います。 

   それから挨拶ですが、たまに形だけできれいな挨拶をしている方を見かけます。心のこもっていない挨拶は意味がないと思います。形だけの挨拶が相手にどう伝わるかということも身をもって教えていきたいと思います。  

   昔、森信三さんという哲学者が「挨拶」「掃除」「履物を揃える」という3つのことが出来れば十分だと言っていました。これは本当に重要だと思います。昔から立派な人が伝えているにも拘らず、それをちゃんと子供に教えられる人が少ないと思います。物事の真意を、学校でも家庭でも教わっていないのではないかと感じています。  

   現在、私自身もお客様の声やCSカードに一つ一つ目を通しており、対処方法を考えています。問題はなぜ起こったのか、根本的な原因は何なのか、抜本的な解決をするにはどうしたらいいかなど、日々社員とともに議論しています。大企業では難しいかも知れませんが、社長自身が現場を把握しておかないと方向性を見誤ると思います。お客様の声というところに一番見えてくるものがあると思っています。企業にとって何よりも重要なことだと思います。 

   会社が大きくなれば安泰という時代は終わりました。いろいろな再編成が始まると思います。やはり全ては基本に戻るということ、またその基本が徹底的に身についている会社が強い会社だと思います。 

   私もたくさんの失敗と反省をして来ましたが、その集大成として会社に残していこうと思います。何が大事であるのかということをきちんと教えられる会社でありたいと思っています。教育は企業の義務であると思います。そういう意味で、私は社内で一番の教育者であるということを目指して頑張りたいと思います。参考になればと思います。御意見がございましたら宜しくお願い致します。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道