厳しい現実 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.129  2010年 09月号

厳しい現実

今回は、「厳しい現実」というテーマでお話します。  

   景気がやや改善傾向にあるという話題も一部にはありますが、現実には厳しい時代の中で、今後更に厳しくなっていくと思います。 

   不動産業界を見てみると、アパート・マンションの賃料下落が続いています。賃料が下がると利回りが落ちますので、当然不動産の価値も下がります。厳しい景気が続くとコストカットの意識も高まり、賃貸のニーズも益々下がっていきます。  

   都心で言えば、港区・千代田区・中央区の一部限られた地域以外は、賃料を下げても空室が埋まらないなど、地域や物件に差が出て来ると思います。 

  私は、ここ3年〜5年は厳しい状況が続いて、その後不動産の投売り的なチャンスが来るのではと思っています。いわゆる買い場ということですが。現在は利回りの不動産がやや不足しているとも言われていますが、今は財務上の借り入れを減らし現金を貯めておいて、買い場が来た時にいい不動産を買うということも視野に入れています。

   前回もお話しましたが、国の借金が1、000兆円に近づいており、国債の利払い費が約10兆円と税収の約4分の1になっています。今後金利が上昇することなども踏まえて、今はしっかりとした体制作りが必要だと思います。

  激動の時代を迎えていると思いますし、世の中が様変わりしたのだと思います。時代が変わっているのですから、当然会社も変わっていかなければいけません。社員の意識も、また社長自らも変わっていかなければいけないと思います。  

   この「時代を読む」でお話していることは実践をして来たことなのですが、この3年間当社が行って来たことが、だんだん結果として表れて来ています。やっとここまで来たという感じですが、今後3年〜5年の間に何か起こった時の為の準備をしています。 

   いつの時代も営業は重要ですから、今までのやり方をもう一度見直し、営業強化を行っています。また、無借金・無リース化を目指し、コストを見直し、社内のコミュニケーションと教育に力を入れています。また、社員に企業理念・ミッションの徹底と環境整備を行っています。  

   環境整備の一環として、毎日、朝8時30分の就業開始から、20分間清掃を始めました。天井の電球からパソコンのキーボードの隅々など、徹底して清掃に専念しています。社員の意識も高まり、仕事の作業効率も上がったと思います。とにかく徹底的にやり切ることが非常に大事であると思います。 

   私も今まではどちらかというと外との付き合いが多く、ある意味では社内のコミュニケーションが不足していたのだと思います。現在は朝の清掃中に社員に声を掛けながら、名前を覚えたり状況を聞いたりなどをしています。  

  その中で自分でも経営とはどういうことなのかということが解り始めましたし、今までは自分が引っ張って来たという会社でしたが、今は社員の力によって会社が変わっていくのだろうという実感があります。 

  是非、皆様も何か感じることがありましたらそれをやり続け、結果が出る実感を味わって頂きたいと思います。私共も見本になれるような会社を目指したいと思いますので、温かく見守って頂けると幸いです。

   また、御意見を頂ける事を期待しております。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道