究極の人材育成 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.157  2013年 01月号

究極の人材育成

  今回は、「究極の人材育成」というテーマでお話します。

 前回お話した社員教育の一環である「エリアリンクマスター制度」によって、どのような変化が生じたかを皆様にお伝えします。

 その前にもう一度エリアリンクマスターの概要を説明しますと、決まった4つのツールで行う仕事術です。まず、週末に来週以降の予定をダイアリーで組立て、毎日、翌日の予定を豆ノートというツールに細かく書き出します。そして新たに発生した仕事は懸案事項処理表で期日管理をし、またダイアリーで組立てるという一連の作業を日々、決まった時間に行っています。また、打合せ記録報告書というツールもあり、社内外問わず決定事項を書き残し、お互いにサインをするという使い方をします。

 これらのツールを駆使し、先の予定を段取りすることが出来、更に人に教えられるレベルに達した場合、エリアリンクマスターという資格を与えています。
エリアリンクマスターとなると未来を描く癖がつき、問題を予め予測し対策を打つことが出来るようになります。

 以前、制度についてお話した時点では資格取得者が数名でしたが、現在では社員70数名中20名以上が資格を取得しました。

 資格取得者が増えたことで様々な変化が起こっています。まず、仕事の効率が格段に上がり、2倍3倍のスピードで進められるようになりました。今までは遅くまで働くことが仕事をしていると勘違いしていたと思います。毎日、忙しさに追われ改善するどころか手一杯になっている状態でした。しかし制度が浸透してくると、各部署から多くの改善提案があがってくるようになりました。現在は日々、良い環境づくりを目指して改善を行っています。

 このような社員教育を始めるきっかけとなったのは、私がいなくなった後、当社はどうなってしまうのかと心配になったからです。これまで当社は私から各部署へ指示を出し社員が動くというような、いわゆる指示型の会社でした。今まではそれにより、会社も成長して来ましたが、今後、私が指示を続けなければいけないことと、私がいなくなって何かあったら大変なことになるのではと思い、この制度を導入しました。

 制度を導入して、私が率直に感じたことは「人は変われる」ということです。人は誰もが色々な才能という芽を持っているのに、水をあげられていない方がほとんどです。このエリアリンクマスター制度はその芽に絶えず水と肥料を与えることが出来ると思います。もちろん、性格を変えることは難しいですが、自ら考えて働くことの喜びを知り、毎日が充実すると人はこんなにも生き生きとするのだと実感しました。

 このように人を育てる、人が変わっていく姿を見ることで、一層会社経営が楽しくなりました。他の会社にも制度について講師をさせて頂いていますが、やはり社員が伸びる仕組みというのは、日々愚直に努力し継続することだと思います。

 本格的に制度を始めてまだ半年ですが、今後も続けていくことで数年先には今よりもはるかに成長している実感があります。今後、勉強会を行う機会も考えておりますので、社員が変わっていく姿を身近に感じて頂ければと思います。これからもエリアリンクマスター制度の経過を随時ご報告していきますので、是非楽しみにお待ち頂ければ幸いです。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道