特別な国、日本!! - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.286  2023年 6月号

特別な国、日本!!

私は若い時から海外に行く機会がありましたが、その経験の中で、日本は特異な国であると実感しています。
海外の方が一番感じている日本の特徴は、物価の安さです。例えば、最近はハワイで朝食を食べるためには1人1万円ほどかかりますが、日本では1人1,000円程度で良いものが食べられます。とても安価で且つサービスも良い、海外からたくさんの方が来るのは当たり前です。

日本のように数分置きに、時刻表通りに電車がくる国などありません。この緻密さには、コストもかかっているはずなのですが、様々なものの物価が上がらないまま30年経過してしまいました。すでに国内では経済状況の二極化が始まっていますが、このまま日本が衰退するとは私は思っていません。和食や日本酒が世界中で評価され始めており、やり方が上手くないだけで、諸外国には決して真似できない日本の良さは唯一無二であり、世界に通用すると思います。
例えば、アメリカ発祥のセブン-イレブン日本法人はこの数十年で国内の事業を拡大し、今やアメリカ法人を買い取りました。その過程で日本のノウハウが諸外国のセブンイレブンに反映されています。
ストレージも元々は海外の仕組みですが、海外の仕組みに日本ならではの細やかさ緻密さを組み込むことによって、世界に通じると確信しています。

そうはいっても、現状日本企業が外国に進出することは簡単ではありません。言葉の壁は勿論のこと、日本人と海外の方とでは発想が全く違うからです。俗にいう商社というのは日本にしかないそうです。専門家を介さないと、海外の方とは取引さえもままならないということではないでしょうか。既知の通り、日本はきめ細やかで繊細、海外は大胆です。この性質の差は、言葉以上に大きいと感じています。

当社が諸外国にハローストレージの店舗展開をし、現地で集客し拡大をはかるのは、想像以上に難しいだろうと私は考えています。よって、まずは先進国の現地のセルフストレージを購入し、その繋がりから、各国の国民性、税制などの様々な情報を掴むところから始める方が良いと判断しました。
そこで今年、海外2店舗目となる物件の購入を検討しています。世界の業界情報を吸い上げ、世界規模で市況を見定めることで、はじめて国内事情が正確に分析できると思っています。事業の発祥地であるアメリカのストレージ事業は飽和状態だと思っていましたが、現在でも毎年約5%ずつ伸長をしています。世界に目を向けると、近年急速に拡大したIT業界に見劣りしないくらいの業界であると感じます。今後も世界に目を向け、事業を展開していきたいと思います。

話は変わりますが、4月号「時代を読む」で経済が大きく変わる兆候がみられるとお伝えしました。株価が3万円を超え、その予感が現実味を増してきています。皆さんもご注意ください。

今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立つようにと願っております。

 

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道