当社の存在意義 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.308  2025年 4月号

当社の存在意義

今回は、当社の存在意義についてお話します。

以前からお話している通り、ストレージ事業は世の中の役に立つ大変すばらしい事業です。

私たちの生活は、生活必需品、嗜好品問わず、物であふれる時代です。物がある以上、それを収納するということは誰の生活においても切り離せない課題です。当社の正社員はみな整理収納アドバイザーの資格を取得しております。私も取得しましたが、その学びの中で、物を整え片づけられた状態であると、余計な買い物が減る、物を探す時間が減るなどの生活の無駄が排除できる実感を得ました。さらに、大きな気づきとして自分自身が、いつの間にか良いものを長く使おうという考え方に変化したことが挙げられます。これまでいかに物をむやみに使い捨ててしまっていたかを痛感しました。

物を長く持ち続けようとしたとき、いまの日本の住環境では課題があります。住宅狭小化による収納スペースの不足が最たるものです。また、結婚、出産などライフイベントが発生した際に物の内容や量に大きな変化があるものですが、不動産価格高騰により転居やリフォームのハードルが上がっているため、やむを得ず物を処分しなければならないこともあります。そのような問題を、私たちのストレージ事業が解決することで、世の中の役に立っていると思っています。

私たちは世の中に収納スペースを提供するにあたり、コンテナを用いたり一棟ゼロから建てる機会もありますが、その場合もコンテナや建物を100年以上もたせるにはどうしたら良いかという視点をもつようにしています。日本では湿度が高いことや社会的背景などを理由にスクラップアンドビルドが主流でしたが、京都には木造で何百年も歴史のある建物が数多くあります。多少条件が悪くても、建物が傷む前にきちんと適切な手入れをすれば、建物も長持ちさせられるのではないかと考え、建物を長期に使う取り組みを続けています。

世の中の方々がお住まいの環境のいかんにかかわらず、必要な物を大切に長く持ち続けられるようストレージ事業を広め、また、商品自体も長持ちするよう企業努力を続けることで、社会の役に立っていきたいのです。このことを通じて、おおげさですが地球の未来に貢献できていると感じています。

近年、温暖化も急速に進んでおり、最近も3月とは思えない初夏の陽気が続いているため、春や秋が短くなったと肌で感じています。そのような中で、大量生産・大量消費は一層問題視されており、循環型社会を形成しようとSDGsの目標にも関連の項目が設けられています。企業としては具体的な目標数字を決めて取り組む必要がありますが、個人としては、難しく考えるよりも、シンプルに物を大切にするという意識をもつことでそういった社会問題の解決に寄与できるのではないかと思います。

日本では、単なる物置き場という印象にとどまっていますが、今後もストレージ事業を発展させることで、物を大切にする文化を醸成していきたいと思います。今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立ちましたら幸いです。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道