空間運用ビジネス - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.83  2006年 11月号

空間運用ビジネス

今回は、私どもの事業に通じる「空間運用」というテーマでお話をします。近年のように先が不透明な時期には、今までの私であれば別業種にも手を打ち、リスクヘッジしようとしたでしょう。しかし、これからは自分自身が得意とする分野のものをしっかりと作り上げる事が大切だと考えております。不動産業に関しては賃貸、分譲、海外不動産、建築とあらゆることをやってきましたので、私の最も得意とする分野です。

 これからの不動産業は、価格の高騰により売買益を出すということが、そう簡単にはいかなくなると思います。従って、不動産価格の変動にあまり影響されず、収益をあげる方法を確立することが必要になってくるでしょう。その方策のひとつとして、「空間運用」が重要になると思います。空ビル、空店舗、空地等をどのように運用していこうかと考えた結果、コンテナやトランクルームといった商品を生み出すことができました。これらの商品は空間を大変有効に運用でき、20〜30%の投資利回りを出せます。この商品展開が進めば単純に百億投資すれば年間二十〜三十億の収益が上がります。これが一千億の投資をすれば二百〜三百億の収益を生む事業になっていくでしょう。

 私どもはお借りした空間にノウハウを投資し、それを運用することにより利益を上げていきます。長期安定した賃料が入り、空室続きだったオーナー様にも喜んでいただけていると思います。最近では月極駐車場サイトの情報も広げています。また、店舗に関しても「月光山嵐の湯」という薬石温泉の展開や、ダーツを中心とした若者の社交場「アミューズメントバー」もテストランを始めております。

 私どもは、もっと多くの空間運用方法を生み出すこと、高い運用力で家賃を着実に生み出すことを重視していきます。空室、空地でお困りのお客様に対して、利回りがよく、成長性、安定性の高い商品を作っていくことで、運用力を持った新しい不動産業、非住居系に強い不動産運用業としての地位を確立できるのではないかと思います。そして、地域のことを一番よく知っている地元の人達と一緒になって、ビジネスを展開し、私どものノウハウを提供していきたいと考えております。

 以前にも申し上げましたが、これからは共生する、特化する、らしく、ということが大切になってくると思います。これからは一人で儲けるのではなく、例えば、私どもが考えている新しい商品群も一緒に展開していく等の、パートナーとして共に利益を上げていく時代となるでしょう。もちろん独自に商品を作っていただいてもいいと思いますし、そういう分野が不得意であれば、地元での信用をもって、私どもと一緒にビジネスを展開していく方法もあると思います。そういう意味でも、空間運用は、これから多方面で脚光を浴び、安定経営、成長経営に貢献できると考えております。不動産業界で、私どもと一緒に進出して、よかったなと思っていただけると思いますので、共にビジネスができれば幸いです。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道