時代を読む

VOL.228 2018年12月号

方向転換

 今回は、方向転換というテーマでお話いたします。バブルの崩壊やリーマンショックを経験した私からすると、現在の経済市況には、それに近い何かを肌で感じるものがあります。言い換えれば、近い将来それに近いことが、必ず起こると直感しています。

 まずは、去年頃からアパートやマンションに対する融資残高が増加してきたことから、金融機関が融資をだんだんと抑制する動きが感じられましたが、今年に入ってから「かぼちゃの馬車」や「TATERU」の問題もあり、不動産に対する融資姿勢は一気に様変わりしました。数年前であれば自己資金ゼロのサラリーマン投資家でも融資が実行されるということがありましたが、今は全くありません。極端な話、サラリーマンに限らず個人への融資は、かなり難しくなっているのではないでしょうか。そのような流れから、いずれは法人に対しての融資も厳しくなると考えています。特に不動産の売買を中心とした会社への融資は一層締まってくるでしょう。

 当社としては、このような事態を想定して、コスト面含め6月から対策を講じています。あらゆる経費の見直しを行い、社内イベント・企画等は1度全て止めました。

 日本の現状を鑑みるに、人口・世帯は減少していく傾向であり、今後アパートやマンションを建築することには非常に高いリスクがあります。当社が運営するストレージ事業は、まだニッチですが、アパートやマンションに比べてリスクが低く、これからニーズが拡大する可能性が高い事業です。その中でストレージの、建築受注といったことも拡大していきたいと考えています。

 私には、今まで「数字ファースト」と言いますか、当然のこととはいえ、数字をどんどん追いすぎたのではないかという反省があります。やはり「お客様ファースト」の徹底が必要だと、強く思うようになりました。要するに、お客様が当社から離れることが出来ないような仕組み作りが必要なのです。例えば、何か現場で問題が起きた場合、30分以内に必ず訪問して対応するといった体制づくりに費用と時間をかけて、お客様や社会から「素晴らしい」「無くてはならない」と言われるぐらいの会社に、エリアリンクをしておきたいのです。ストレージのユーザーに対して、土地の地主様や投資家様、全てのお客様に対して、そのように思われる会社にしなければならないと思っています。

 これからは、非常に強固な体制を持つ会社、そして確実にお客様の満足に重点を置く会社に生まれ変わりたいと思っています。

 将来は、私がいなくなったとしても、社員が一致団結してお客様に満足を提供し続けることが出来れば、会社を確実な成長基盤に乗せていくことが出来ます。私は、社員にとっての、エリアリンクを、この会社が好きで、自分たちを育ててくれ、自分たちにやりがいを持たせてくれる存在であり続け、そして安定した経営を持続的に行う会社としたいと考えています。

 この先、バブルの崩壊やリーマンショックのような世界が大きく揺れ動く事態が起きても揺るがない、強固な経営基盤を確立することで備えておきたいと思います。それができるのもストレージ事業というストック事業をベースにしていること、もう1つは少人数で経営をしているおかげだと思います。

 時代は変化の速度を速め、日々進化しています。当社が時代の変化に対応して、どのように判断をしてきたかについては、また改めて報告したいと考えております。

代表取締役社長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道