時代を読む

VOL.238 2019年10月号

根源

今回は、いつもの「時代を読む」のテーマとは異なり、少しスピリチュアルなテーマを取り上げ、「根源」ということについてお話いたします。

先日、松下幸之助さんが創設したPHP研究所の「根源の社」を見せて頂く機会がありました。松下幸之助さんがいつも手を合わせていたお社で、そのお社の中に何が入っているのか、と質問したところ、松下幸之助さんが直筆で「根源」と書いた紙が入っている、というお話を聞きました。それと同時期に、松下政経塾の2期生の友人から、松下幸之助さんは戦時中に軍事関係の仕事をさせられていた関係で、戦後不条理な待遇を受け、それを転機として、大商人から思想家になったというお話を聞きました。松下幸之助さんは、なぜこのような境遇が自分に与えられたのだろうか、と思いつつも、結果として全てを受け入れ、自分は変わらなければならない、と考えたのではないでしょうか。示唆されたことを受け止めたことで、松下政経塾を創り世の中を改革しなければならないと思うようになり、言葉も行動もそして経営も変わっていったのではないかと思います。

松下幸之助さんと比較するのもおこがましい話ですが、私も最近全てのことを受け入れてみる大事さを痛感しています。この地球や宇宙というものは全てバランスが取られていると思います。水や空気等は、すべて人間が作ったものではありません。宇宙をすべて知っているわけではありませんが、やはり様々な事象の裏には、バランスが取れるように、良い方向に向かうためのエネルギー源があり、松下幸之助さんはそのようなエネルギーを根源と言ったのではないかと、私は勝手に想像しています。

もしかしたら私たち人間というのは全てが上手くいくようにできているのではないでしょうか。やり方や考え方が間違っていたり、生き方が間違っているときには、その人にとっては不幸なことや理不尽なこと等、間違っている、ということをその人に示唆するために何かが起きる、という現象があるのだと思います。不幸なことや理不尽はことが起こったとき、なぜこのような事が起こっているのか、私はどのように変わるべきと言われているのか。何を教えようとしてくれているのか、という捉え方が重要なのだと考えながら日々生きていくと、腑に落ちることがとても増えたような気がします。

私は聖人でもありませんし、立派な人間でもありませんが、宇宙というかエネルギーがそれ自体でバランスを取るように動くことで、私たち全員が同じように幸せに生きられるようにできているのでないかと思います。ただ、他人はどうでも良いとか、不幸になっても良いとか、理不尽な考え方や間違った考え方をしていたり、また最近で言えば、あおり運転のようなこと含めて、そのような行動をとる人や人を悪くする人はやはり幸せにはなれません。示唆されたことをしっかりと受け止めて、今自分に何を気付かせようとしてくれているのだろうという捉え方をすると、必ず良い方向に進んでいき、誰もが幸せになれるのです。

人生においても会社の経営においても様々なことが起こります。このような考え方を持つことで、一人の人間として、また経営者としても成長していけるのではないでしょうか。

ご紹介したような考え方はなかなか受け入れにくいものではありますが、少しでも皆様のお役に立つようにと願っております。

代表取締役社長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道