時代を読む

VOL.254  2020年 10月号

これからが本番

今回の「時代を読む」は、コロナ禍による経済への本格的な影響は、これからが本番ではないか、という内容でお話します。

新型コロナウィルス対策として、政府主導による緊急融資制度等の財政政策に加えて、Go To トラベルやGo To イートキャンペーンにより経済を活性化させるための施策が促進されています。しかし、先々を考えればそれでも経済は徐々に縮小していくと考えています。以前と比較して、電車や飲食店舗、それこそ街中の人通りをみてもわかるように人の移動が確実に抑制されています。緊急融資制度といった財政政策がこの先も続くということは考えにくいため、人の移動が抑制された状態が続くと、資金繰りが厳しくなり廃業・倒産に追い込まれる業態が増えていくことが予想されます。また最近、株式や金、そして不動産の一部の価格が上がっていることも現在の経済状況からは不自然な状態です。私は常々、不自然な状態はいつか自然な状態に戻ると考えおり、いずれこの資産バブルは崩壊すると予想しています。その時は、企業規模に関わらず、リストラが行われ倒産も増加し、金融危機に発展する等様々なクライシスが起こる可能性があります。前にもお伝えした通り明治維新や第2次大戦後に近いような時代の変化が起きるでしょう。

私は、「グローバルからローカルへ」という言い方をしていますが、地方分権も始まり、全てが小さくまとまっていくのではないかと考えています。その崩壊は早ければ1年以内、遅くとも3年~4年の間には起こる可能性が高いでしょう。そして、この変化の中で生き残るためには、何度もお伝えしている通り、固定費であるコストを削減しておくことが非常に大事です。人によっては、すぐに経済は回復するのではないか、と期待する方もいらっしゃいますが、そのような楽観的な期待はしないことです。回復しても過去の7割~8割であり、それでも事業が成り立つために課題を整理して、仕組みを考え実行する必要があるのです。これからの時代は劇的に変化していきます。テレワークやワーケーション、地球温暖化、IT化、少子高齢化が自分たちの業種にどのような影響を与えるのか、そして社会からどのようなことが求められていくのかということを経営者は真剣に考える必要があります。私たちの事業は、現状のままでは衰退するという前提にたったうえで、必死になってどのような会社にしていくかということを考えて動き出さない限り、何とかなるということはありません。個人も同様にどこでも通用するスキル、専門分野を持つこと、能力に磨きをかけ自分自身を進化させる必要があります。さらに言えば、どのような人生を送りたいか、そのようなことをもっと真剣に考える必要があります。この先の厳しい時代の変化を乗り越えるためにも、そして自分の人生を自分で創り上げるためにも必要なことだと思います。

今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立つようにと願っております。

代表取締役社長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道