時代を読む

VOL.267  2021年 11月号

理念

今回の「時代を読む」は、シンプルですが会社を経営していく上でとても重要な「理念」についてお話しします。

それぞれの会社においていろいろな理念があると思いますが、お客様・従業員を大切にする、といった内容がベースになっていることが多いのではないでしょうか。また、当社に限らずどの会社においても、企業として「あるべき姿」を体現し、理想ともいえる理念の浸透が経営課題の1つになっているのではないでしょうか。

当社の理念は「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」というものです。この理念は、私の人生観を表すものとして、半年くらいかけて本を参考にし、いろいろと考えた結果、ようやく言葉として出来上がったものです。この理念を実現するために、行動指針や教本といったツールを作り社員教育していますが、なかなか理念と行動を一致させるのは難しいと感じています。

私自身も何がきっかけはわかりませんが、いろいろな経験、そして葛藤があり、その結果によってもたらされた変化として、理念とは単純なもので、お客様に対しても、従業員に対しても、友人に対しても、自分自身や会社がお役に立てば良い、という気持ちがあればいいではないか、という想いに至りました。今までは損得や欲、また自分が周りからどのように思われたいか、ということが行動基準であったように思われ、これでは全然ダメだと考えるようになりました。

人である以上、どうしても「こうしたら、こう思われるのではないか」、「こうしたら、こう思ってくれるのではないか」と期待することはあるでしょう。そのような時は、無理することなく「こうしたい」と思ったことすればよく、それがどのように思われるか、といった評価などは考えるべきではない。自分が「良い」と思ったことを行動に移すという生き方を続けていけば自然に理念に近づいていくのではないか、とそんな感覚を持ち始めています。もちろん営業的な計算や読みを前提とする交渉は必要となりますが、会社の考え方や理念はこのような考え方でよいと思っています。行きつくところは、「奉仕の精神」とでも言うのでしょうか、何か見返りを期待することなく社会や人のお役に立つということだと思います。

今までの生き方は、先を読み計算をすると不安が募ってくるのでその不安解消のために手を打って、ということの繰り返しでした。今は、普段から奉仕の気持ちをもって生きていくことで、全ての行動が理念の実現に向かっており、そのことが、不安を払拭させ、安心感を呼んで全てが順調に進んでいる実感があります。

言葉という形で理念を見なければ思い出せないということではなく、従業員全員が、自然と奉仕の気持ちを持ち様々な場面において「このようにしたい、もっともっとよくしたい」と思い行動することで、気が付いたら世の中に便利さと楽しさと感動を提供している、そうなることが一番良いことだと思います。

今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立つようにと願っております。

代表取締役社長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道