バブル崩壊までの準備 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.268  2021年 12月号

バブル崩壊までの準備

今回の「時代を読む」は、私が常々お話ししている資産バブルの後に訪れる可能性が高い、バブルの崩壊に向けて私たちはどのような準備をすべきか、ということについてお話しします。

私は、現在のような株高・不動産価格の上昇といった経済環境はここ2~3年続くと思っていますが、そのあとにはバブルの崩壊が起きる可能性が高いと思っています。もちろんそのようなことが起きないことが一番良いですが、経営者としてはそのようなリスクに備えて準備しておく必要があります。

何故私がそのように考えているかを説明すると、新型コロナウィルスの経済対策の一環として日本に限らず全世界において金融が緩和され、膨大なマネーが政府によって放出されています。世の中に出回っている紙幣が多くなっているということは、お金の価値が薄まっている、つまりお金の価値が下がっているということです。それをいち早く察知しているのは富裕層であり、その人達はこのような危機感から株式・不動産以外にも高級な車・時計・絵画等といったモノの購入に走っているのだと思います。約30年前のバブル崩壊は日本だけの話でしたが、今回は世界で同時に起きており30年前とは桁違いの金額が世の中に出回っているのです。しかも日本国内は、デフレが30年近く続いたことにより、世界と比較しても不動産も賃料もほとんど全てが安い状況です。今後は、世界のお金が日本に集まり、どんどんモノが売れるという過熱状態になっていくでしょう。そして何かがきっかけとなって、最後はバブルの崩壊が起きるのです。

またアフリカ東部のウガンダではベーシックインカムの社会実験が行われ、村人の意識と暮らし方どのように変化するのかを確認する試みが行われたと聞きます。教育、医療、人々の幸福にどのような影響があるかはまだ分かりませんが、私はこのような取り組みは広がっていくのではないかと思っています。

厳しい将来に向けた対策として、安定した財務・事業運営、そして社員数を極力増やさないで経営できる仕組みはもちろん必要ですが、やはり一番大事なことはお客様からの信頼・信用です。ストレージの利用者に限らず、土地オーナー、土地付きストレージ購入者、取引先、金融機関、株主といった当社のステークホルダーに、エリアリンクという会社、そして当社が展開する事業・サービスが無くては困ると考えてもらい、その人たちに本当の意味で「エリアリンクのファン」になってもらうことが大事なのだと思います。

バブルの崩壊が起こる可能性が高いというのは、あくまでも私の予想でしかありませんが、世界で同時に金融緩和が行われ、マネーが出回った事実を考えるとバブル崩壊は避けられないのではないかと思います。その中でも生き残る会社は、本当に社会から必要とされる会社、環境に配慮した会社、そしてお客様から信用・信頼を得た会社なのだと思います。当社はそのような会社作りを進めたいと思いますし、社員が誇れる会社にしたいと思います。

今回の「時代を読む」が、皆様のお役に立つようにと願っております。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道