大変化の予兆 - エリアリンク株式会社

林尚道の
「時代を読む」

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VOL.302  2024年 10月号

大変化の予兆

今回は、大変化の予兆、をテーマにお話をしたいと思います。

今年は、総裁選や大統領選挙など国内外において政治的な変化が見込まれる年です。産業界においても、コロナ禍に借りたお金を返せず倒産する会社も相次いでおり、加えて資材価格高騰の影響で建設業界を代表として、経営が厳しい会社が増えてきています。メディアではそれほど騒がれていないため、今はまだ水面下での変化にとどまっている印象ですが、今後、事態の悪化が露呈していくだろうと思っています。さらに、大規模な天災や米国に端を発する大恐慌もあり得るという考えについては、以前の時代を読むでも触れています。それだけでなく、コロナ禍の対策として紙幣をたくさん刷ったことで貨幣価値が落ち、元々の国の負債とも相まって、大増税あるいは何かお金関係の制度が大きく変わるのではないかとも思っています。
ただし、不思議と皆が強く思っていることは起こらないもので、南海トラフも、もう何年も多くの人や専門家がその発生に警笛を鳴らし続けていますが、未だに起こっていません。しかし大きな事件・天災は「え?」と思うようなタイミングで発生します。世の中で起こることすべてをコントロールしたり、正確に予知することはできませんから、シンプルに気を緩めてはいけないということだと受け止めています。私は経営者ですから、いつ何が起こるか分からないと思いながら、出来るだけの手を打ち続けるという経営を心掛けています。

少し話は変わりますが、温暖化の進展が顕著で、この原稿を作成している今も9月とは思えないくらいの暑い日々が続いています。近く、このような天候も異常ではなく普通になるでしょう。自然は破壊されつつあり、生態系も変わってきています。今に魚も養殖ものしか食べられなくなるのではないかと思っています。これらは人間の社会活動の結果、言い換えると、人間が富を追求した結果起こったことですが、地球にとっては大変悪い方向に向かっているのではないでしょうか。そうした人間の欲自体を否定するつもりはありませんが、どこかで方向転換しないと地球がそろそろもたなくなってしまう、ですから、それを我々に知らしめる現象がなにか起こるのではないかと思っています。抽象的な話で、なんら根拠に基づくものではありませんが、どのようなことがあっても、われわれは生きていかなければなりませんし、私に関しては、会社経営もしていますので、万一に備えて家族や社員を守れるような手は打っておきたいと思います。

皆が強く関心をもっている間にはそのような事柄は起きず、気を抜いた途端、とでも言うように、大きな事件・天災は、思ってもみないタイミングで起こっているというのが現実です。何かが起きてしまったときに後悔しないよう、足元を掬われない程度に地に足をつけ、チャンスを逃さない程度にはチャレンジをし、今後も気を抜かず手をうっていきたいと思っています。
今回の時代を読むが、皆さまのお役に立ちましたら幸いです。

代表取締役会長 林 尚道

代表取締役社長 林 尚道